2014年12月6日土曜日

東大生の就活 鉄道・不動産・電力

◆鉄道(JR東日本、JR東海、JR西日本、東急電鉄、小田急電鉄)
地理が好きで当初は研究者を目指していたこともあり、就活では地理的な視点を用いるビジネスを展開している企業を受けた。最も興味を持っていたのは鉄道会社である。鉄道を通して、沿線に商業施設や住宅地を開発することで、地域を一からつくりあげる鉄道ビジネスに惹かれた。代表格は東急電鉄だと思うが、小田急電鉄、京王電鉄、京急電鉄、京成電鉄、東武鉄道、西武鉄道といった首都圏の大手私鉄は全て受けた。東急なら渋谷と二子玉川、京急なら品川、東武なら浅草などで街づくりができると思った。目指すは平成の小林一三である。また、都心や郊外での街づくりだけが鉄道会社の仕事ではない。都心から郊外に向かった路線の終点に位置する地域での観光開発にも魅力を感じた。小田急なら箱根、京王なら高尾、西武なら秩父である。街づくりと観光開発は地域の特性を活かして進める事業であるため、まさに地理的要素の詰まった仕事である。

鉄道業界で一番行きたかった企業はJR東日本である。街づくりで先行する私鉄と異なり、JRには遅れていた分だけ大きな開発余地がある。観光開発の対象となるエリアの広さも私鉄とは比べ物にならない。JR東日本は夏のインターンシップに行き、ゆったりとしつつも明るい会社の雰囲気に惹かれた。JRは旅客鉄道6社全てエントリーしている。北海道と四国は他社の面接と日程が重なって受けられなかったが。東京メトロもエントリーしたが、他の鉄道会社と違って街づくりや観光開発には力を入れていない印象で、安定した旅客輸送に全力をつぎ込んでいるようだったのでスルーした。安定した旅客輸送はもちろん鉄道会社最大の使命なのだが、そこに興味があるかと言われると興味はないのであった。旅客輸送ということで関連する航空業界も受けたが、航空ビジネスというのは特定の地域に投資しても見返りを得にくい事業であるため、地域づくりの仕事とは無縁のように感じた。

◆不動産(三菱地所、三井不動産、住友不動産、東急不動産)
鉄道会社の次に興味を持ったのは三菱地所や三井不動産などの不動産会社である。不動産会社も鉄道会社とほぼ同じ理由で受けた。丸の内、日本橋、六本木など東京を代表する街をつくっているのが不動産会社であり、オフィスビルや商業施設に比べると地味だが住宅地の開発も行っている。立地地点の特徴を最大に活かせるのはどのような建物か考えていくのが面白そうだった。三菱地所、三井不動産の他に、住友不動産、東急不動産、野村不動産、森ビル、東京建物を受けている。不動産会社はOB訪問に積極的な会社が多く、鉄道会社に比べてエネルギッシュな雰囲気に圧倒されることが多かった。

◆建設(鹿島、大成建設、清水建設、大林組、竹中工務店)
関連業界ということで、鹿島、大成建設、清水建設、大林組、竹中工務店の建設大手5社も受けている。大成建設はリクルーター面談で三回もお世話になった。ただ、結局ゼネコンは下請けという印象を受けた。建物のデザインや機能性、土木技術に興味がないとつまらないかもしれない。やはり地域のコンセプトを企画するのは自治体や不動産会社であるため、あまり興味は持てなかった。

◆電力(関西電力、中部電力、東北電力、電源開発)
鉄道会社と不動産会社の次に興味を持っていたのが電力会社である。国や地域によって電源構成が異なるというのが興味を持つきっかけだったと思う。ヨーロッパだと、石炭の豊富なドイツは石炭火力発電が、天然ガスの豊富なロシアはガス火力発電が盛んだが、化石燃料に乏しいフランスはエネルギー安全保障と経済性を考えて原子力発電に特化した電源構成となっている。電源構成の背景には地理的条件、政治、歴史、経済状況などがあって面白い。また、電源開発には地域との合意形成が欠かせない。放射線被害のリスクがある原子力発電が代表格だが、クリーンなイメージのある再生可能エネルギーさえ地域との合意形成は難しい。水力発電はダム開発による地域の水没、風力発電は騒音やバードストライクの被害、地熱発電は温泉への悪影響など課題は山積している。この難しい電源開発を地域に受け入れてもらうにはどうすれば良いのか考えるのが面白いと思う。

また、火力発電に用いる化石燃料は国際政治や国際経済の影響を大きく受ける資源であり、安価に安定して調達するためには、世界各地の情勢に目を配る必要がある。北米のシェールガス開発の状況、中国のエネルギー需要の動向、ロシア、中東、中南米といった不安定な地域の政治状況、地球温暖化対策の進展状況、これらを総合して鑑みて、どの燃料をどの地域から調達していくか考えるのは、まさに地理的視点が求められる。スマートグリッド、電気自動車、コージェネレーションなどの登場によって、地域へのエネルギー供給の仕組みも今後大きく変わっていくだろう。エネルギー面から地域づくりに関われる機会もあるのではないかと思い、関西電力、中部電力、東北電力、北海道電力、電源開発を受けた。

◆メーカー(トヨタ自動車、新日鐵住金、JFEスチール、日立製作所、クボタ)
フィールドワークで農業をテーマにしていたこともあって、農機メーカーのクボタも受けた。アジアの新興国では日本と同様に農業就業人口が減少しており、農業の機械化が進んでいる。欧米の農機メーカーと比べて稲作に強みのあるクボタはアジアの農機市場を席巻できる可能性を秘めている。クボタはインターンシップにも行った。残念ながらインターンシップでは第二の主力商品である小型建機について企画する班に入れられてしまったので、あまり楽しめなかったが。農業の機械化によって農業の課題を解決していくのは面白いと思ったが、そうした仕事は農協や総合商社の仕事であるということが分かり、インターンシップに行ったことで逆に興味が薄れてしまった。メーカーはやはり技術系が一番楽しめる会社だと思う。

工場立地への興味から出発して、大規模メーカーであるトヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、新日鉄住金、JFEスチール、日立製作所もエントリーした。ただし、工場の立地展開を考える仕事はメーカーの仕事の中ではほんの一部であり、工場立地への興味だけで面接を突破するのは難しかった。日立の都市×ITというコンセプトや電気自動車のインフラ整備にも興味はあったが、自動車のデザインや機能性、工場の生産ラインなどに興味がなかったのは痛かった。

◆総合商社(三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅)
幅広い事業を手掛ける総合商社にも興味を持った。総合商社はアメリカの穀物メジャーであるガビロンを買収した丸紅のように、農地経営、穀物流通などの事業に携わり、大規模な農業開発を行うことができる。資源開発、電源開発、不動産開発などの事業も行っており、興味は尽きない。三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅、双日、豊田通商の7大商社にエントリーした。ただ、総合商社の事業は幅が広過ぎて、興味のある事業部門に配属されるかは不明なことがリスキーだった。何よりハードな体育会系という社風が自分に絶対合わないと思い、途中で受けるのを辞めてしまった。関連する海運業界も日本郵船、商船三井、川崎汽船の大手3社にエントリーしたが結局受けなかった。

◆マスコミ(読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞、NHK)
調査をして文章を書くことが好きだったのでジャーナリストにも興味を持っていた。新聞社やテレビ局もエントリーはしてみたが、倍率が高すぎて流石に無理だった。

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