2015年11月7日土曜日

京都アニメーション作品の聖地

◆兵庫県西宮市(涼宮ハルヒの憂鬱)
ハルヒとキョンが通う北高は実在する高校で、作者である谷川流の母校でもある。週末にSOS団の待ち合わせ場所となる西宮北口駅も阪急神戸線の駅で、アニメにおいて完全に再現されている。阪急沿線は関西において富裕層が多く住む地域で、SOS団の活動が高校の部活動というより小洒落た大学生のサークル活動のような雰囲気を見せるのも、西宮の地域性によるところが大きいと思う。京都アニメーションは西宮という舞台を上手く作品に取り込むことで、原作の雰囲気を映像化することに成功した。
 
◆埼玉県久喜市(らき☆すた)
柊かがみ、柊つかさの実家である鷲宮神社は文字通りファンの信仰の対象となっている。鷲宮神社は関東で最も古い伝統ある神社であるが、らき☆すたキャラの絵馬が大量に奉納されていることの方が有名。アニメを用いた町おこしの先駆けとも言える存在で、神社の参拝客はアニメ開始から急激に増加した。鷲宮神社を起点としたアニメファンの聖地巡礼は町の観光の重要な柱となっている。

◆青森県上北郡横浜町(CLANNAD)
CLANNADは基本的に東京が舞台であるが、智也が汐と初めて旅行した菜の花畑が印象的なため、聖地といえば青森のような気がする。横浜町は菜の花で有名な下北半島の町で、AFTER STORY18話のタイトル通り大地の果てである。風と菜の花以外に何もない終末を思わせる寂しい土地で、幻想世界の儚いイメージにもマッチする。この土地を選んだ京都アニメーションは慧眼である。

◆滋賀県犬上郡豊郷町(けいおん!)
豊郷小学校の旧校舎は唯たち軽音部が通う桜ヶ丘高校のモデルとして知られる。なぜ小学校の旧校舎が高校のモデルになったのかというと、豊郷小学校は普通の小学校ではないためである。旧校舎は日本で多くの西洋建築を設計したウィリアム・メレル・ヴォーリズの作品の一つで、東洋一の小学校という異名を持つほどであった。豊郷小学校を卒業した実業家が当時の町の予算の10倍を費やして建築したためで、あまり知られていない地元の一流建築物に目を付ける当たり、京都アニメーションは流石である。

◆岐阜県高山市(氷菓)
作者である米澤穂信の出身地であり、神山市という名前も明らかに高山市をモデルにしている。伝統ある古典部と江戸時代の面影を残す高山の古い町並みは見事にマッチする。一方で豪農の娘である千反田えるを中心に作品を包み込む閉鎖的な雰囲気は、高山が古い町であるということと、高山の盆地という地形によるものであるかもしれない。京都アニメーションの作画力が惜しみなく発揮された作品で、背景の美麗さは群を抜く出来となっている。高山市もアニメによる町おこしに力を入れている。

◆滋賀県大津市(中二病でも恋がしたい!)
六花は勇太と一緒に不可視境界線を二回見つけている。告白シーンとラストの逃避行シーンであるが、どちらも琵琶湖の対岸に揺れる街明かりが不可視境界線のイメージとなっている。六花が夜の活動を好むのも、不可視境界線が夜にならないと現れないためかもしれない。滋賀県は県全体が琵琶湖を中心とした一つの盆地となっており、琵琶湖の沿岸であれば、どこでも対岸の街明かりを見ることができる。しかし、対岸にあるが故に不可視境界線はどこまで行っても近付くことはできない。此岸と彼岸が琵琶湖を用いて見事に映像化されていると言える。

0 件のコメント:

コメントを投稿