2016年6月30日木曜日

ラブライブ!サンシャイン!! Guilty Kissメンバーに関する考察

夏アニメ覇権候補筆頭であるラブライブ!サンシャイン!!の展開を予想してみる。ラブライブでも神田明神や秋葉原が舞台として度々登場していたが、それ以上にラブライブ!サンシャイン!!からは地域性が強く感じられる。PVやドラマCDにおいて静岡県沼津市内浦が作品の舞台として強くPRされており、Aqoursのキャラクター設定も地域を意識したものとなっている。主人公の高海千歌は実家が旅館を経営しており、幼馴染の松浦果南も実家がダイビングショップである。クラスメイトの渡辺曜は父がフェリーの船長をしている。この3人が穂乃果、海未、ことり的な立場の初期メンバーであると思われるが、いかにも海辺の町という設定である。さらに生徒会長の黒澤ダイヤと妹のルビィは旧網元の名家出身で、ルビィの親友である国木田花丸も地元で代々続く寺の娘である。こちらも地方の田舎町といった雰囲気を感じさせる。

PVでみかん畑が出てきたり、富士山を背景にした海辺のイラストが描かれたり、ドラマCDで地元の水族館に行ったりと、やたらに内浦という地域が強調されているのが本作品である。タイトルにサンシャインと付いていることもあり、明るい海辺の町で繰り広げられるスクールアイドルの日常を描く作品となりそう。しかし、気になるのはメンバーに余所者が混じっていることである。余所者の代表がμ'sの音ノ木坂学院から転校してくる桜内梨子である。1stシングルのPVで千歌と一緒にセンターにいることから千歌に次ぐメインキャラクターであることが分かるが、一人だけ音ノ木坂学院の制服を着ていたりと、前の6人に比べると随分異色な存在である。また、イタリア系アメリカ人の父を持つハーフである小原鞠莉は実家がホテルチェーンを経営しており、PVで小原家が果南から敵視されていたことを考えると地元との関係は良くないようである。最後に津島善子はメンバー紹介のページにわざわざ「都会の沼津出身」と記載があり、内浦の地元メンバーとは一線を画す存在であることが分かる。

実は余所者の3人には同じユニットGuilty Kissに属するという共通点もあり、この3人はあえて余所者という設定にされたのではないかと考える。Aqoursのメンバーが通う浦の星女学院は既に廃校が決まっており、その原因は他の多くの田舎町と同様に内浦が経済的に衰退し、人口減少に直面しているためと思われる。μ'sは廃校阻止を目的にスクールアイドルを始めたが、その目標は話題づくりによって入学希望者を増やすためであった。Aqoursの場合、廃校を阻止するためには学校の前に地域を活性化させる必要がある。そう考えるとAqoursはスクールアイドル活動による話題づくりを契機に、内浦周辺地域の観光振興を行うことが使命なのではないかと感じられてくる。地元メンバーと余所者メンバーが交流を深め、それぞれの知見を活かしていくことで地域活性化に取り組んでいくのがラブライブ!サンシャイン!!のテーマになるのではないかと思われる。

1stシングルのPVでは小原鞠莉が最後のメンバーになるシーンが描写されている。小原家のホテルチェーンをめぐって地域問題が発生するが、Aqoursの活躍によって地元と小原家が和解して、共に地域活性化に努めていくような展開が考えられる。このときにキーマンとなるのが小原鞠莉と、鞠莉を誘った千歌となるのではないか。さらにPVで一人だけ音ノ木坂学院の制服を着ていた梨子はラブライブ1期最後のことり的ポジションになりそう。梨子は千歌の誘いを受けて転入早々にメンバーに加わりそうだが、千歌と並ぶメインキャラクターであることを考えるとストーリーのラストにおいて本当に仲間に加わるような展開ではないか。

2016年6月12日日曜日

もしアンリ4世がカトリックに改宗していなければ

ブルボン朝の始祖アンリ4世はユグノーの盟主でありながら、カトリックへの改宗という奇策でユグノー戦争を終結させた。アンリ3世の死によってヴァロワ朝が断絶すると、ブルボン家のナバラ王アンリはアンリ4世としてフランス王に即位した。しかし、パリ盆地を中心とするフランス北部は敵対するカトリック同盟が掌握しており、カトリックが圧倒的なパリ市民もプロテスタントの王を認めなかった。そこでアンリ4世はカトリックへの改宗という元も子もない奇策に出るが、結果的にフランスを統一することに成功した。

ただし、アンリ4世の改宗は後世のフランスに禍根を残すことになる。アンリ4世はナントの勅令によってユグノーに対する信仰の自由を認めたものの、17世紀に入るとブルボン朝はユグノーの弾圧に転じるようになる。フランスの人口に占めるユグノーの割合は10%程度であったが、ユグノーは毛織物や絹織物といったマニュファクチュアの重要な担い手であり、ユグノーを除いてフランスの商工業は成り立たない状況にあった。ラ・ロシェルやボルドーといった大西洋の港における海上交易はユグノーが独占しており、著名な銀行家も全てユグノーであった。フランス経済におけるユグノーの力は圧倒的であり、1685年にルイ14世がフォンテーヌブローの勅令を発令すると、ユグノーの多くはネーデルラント、イングランド、ドイツに移住し、ユグノーの去ったフランスは経済力を大きく損なうことになる。フランスはヨーロッパ最大の人口を誇る一方、産業革命や植民地競争においてイングランドの後塵を拝するようになり、19世紀に入ると新興のプロイセン王国に脅かされるようになるが、フランス経済を担っていたユグノーの流出が要因となっていることは間違いない。

アンリ4世の改宗は短期的にはフランス統一という成果を挙げているが、長期的にはフランス衰退の原因となったのではないか。アンリ4世にはカトリックに妥協しない選択肢もあった。それはフランス国外のカルヴァン派との連携である。カトリック同盟の背後には西ヨーロッパ統一を目論むハプスブルク家の存在があり、スペイン王フェリペ2世はネーデルラントとイタリアに加えて、大国フランスをも支配下に置こうとしていた。フェリペ2世の支配に最も強く抵抗していたのが、オラニエ公ウィレム1世を中心とするネーデルラントのカルヴァン派である。実はウィレム1世はアンリ3世の弟アンジュー公フランソワをネーデルラントの君主に擁立し、フランス王国との連携によってハプスブルク家の支配から脱却する計画を企てていた。西ヨーロッパにおいてスペインに対抗できる大国はフランスを除いて他になく、オラニエ=ナッサウ家との協議次第ではアンリ4世がネーデルラントを勢力圏に加えることもできたのではないか。反ハプスブルクを旗印にカトリック同盟との対決姿勢を打ち出していれば、フランス国民の愛国心を利用してカトリック同盟を瓦解に追い込むこともできたように思う。フランス南部とネーデルラントからパリ盆地を挟み撃ちにすることで、アンリ4世は妥協することなくパリを手に入れることができたはずである。

カトリックの盟主であるハプスブルク家に対して、ブルボン家はプロテスタントの盟主としての地位を確立することになる。三十年戦争においてプロテスタントの盟主となったのはスウェーデン王グスタフ2世アドルフであったが、ブルボン家がプロテスタントの盟主として三十年戦争に本格的に介入することも可能となる。神聖ローマ皇帝の位をめぐるハプスブルク家とブルボン家の対決にまで発展していたのではないか。三十年戦争によってブルボン家はライン左岸を獲得し、ネーデルラントも正式にブルボン家の領地となる。カルヴァン派の拠点スイスもブルボン家の保護国となるかもしれない。神聖ローマ帝国の領域であってもナポレオン戦争までにフランス領となったアルザスやロレーヌはフランスへの帰属意識が強いため、ドイツ西部の諸侯を懐柔することができれば、現代のフランスは東方に大きく領土を広げていたのではないか。

また、植民地競争においてもネーデルラントの海軍力を活かしてフランスはイングランドと十分戦えるようになるだろう。ネーデルラントも史実では英蘭戦争に敗れており、フランスとの連携はWin-Winの関係となる。第二次英仏百年戦争の結果、フランスは北米大陸とインドから完全に撤退することとなるが、ネーデルラントと連携する場合は結果も異なってくるだろう。カナダとルイジアナは確保し、インドもイングランド一国による独占支配ではなく、フランスとの分割という形になったのではないか。

2016年6月7日火曜日

作並温泉旅行記録

ゆづくしSalon一の坊に行ってきた。日帰り入浴で既に3回訪れているが、やはり仙台近郊では抜群に良い温泉宿である。仙台の奥座敷というと全国的には秋保温泉の方が有名であるが、昭和の香りが漂う時代遅れの温泉宿が多く、装飾が豪華なだけで質はイマイチという印象を受ける。作並温泉は秋保温泉の10分の1程度の小規模な温泉地であるが、開発が進まなかったことで緑豊かな景観を維持している。特に一の坊は和モダンな雰囲気のある温泉宿で、シンプルながらも洗練された空間を提供している。

一の坊の魅力は何といっても露天風呂である。3種類の露天風呂があるが、最奥に位置する広瀬川源流露天風呂がおすすめである。目の前が広瀬川の渓流となっており、この時期は新緑に包まれて爽やかな気分で湯に浸かることができる。泉質こそ無色透明であるが、蔵王大露天風呂に並ぶ雰囲気の良さ。秋は紅葉、冬は雪を楽しむことができる。午前が男性、午後が女性専用となっているため、訪問時は注意が必要である。広瀬川源流露天風呂に比べると地味だが、鹿のぞきの寝湯も落ち着いた雰囲気を楽しめる良い露天風呂である。露天風呂に行くまでの廊下も情緒があって良い。




一の坊の特色は名前の通り、普通の温泉宿にはないサロンを備えていることである。綺麗な内装が施されたサロンでは、作並の山々を眺めながら落ち着いた時間を過ごすことができる。紅茶、コーヒー、フレーバーウォーターといったドリンク、お菓子、アイスキャンディーが無料で提供されているのも嬉しい。サロンは日帰り入浴でも使用できるため、このサロンで一日過ごす休日というのも悪くない。日帰り入浴は休日1800円、平日1300円と高めの料金設定だが、サロンで過ごす時間も考えれば割に合った金額と思われる。

作並温泉はアクセスの良さもポイントの一つである。仙台都心から国道48号線をひたすら西に進むだけで到着するため、距離の割に車で50分程度と時間はかからない。途中に鳳鳴四十八滝、ニッカの宮城峡蒸留所といった見所があるため、途中で寄ってみるのも良いかもしれない。蒸留所はNHKの連続テレビ小説マッサンの影響で観光客が増えているようである。


一の坊は作並温泉の他に蔵王と松島でも温泉宿を展開している。蔵王の「温泉山荘だいこんの花」、「ゆと森倶楽部」は森林に囲まれた温泉宿で作並と似た雰囲気。次は御釜の観光も兼ねて、蔵王に泊まりたい。「松島一の坊」は日本三景の松島湾を一望できることが特徴で、伊豆の赤沢温泉ホテルと並ぶ海の露天風呂がある。松島に泊まる機会があるときは、こちらも行ってみたい。